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挽歌のchiyoのレビュー・感想・評価

挽歌(1957年製作の映画)
3.5
2024/1/5
北海道、釧路。妻子がいると知りながら、桂木に惹かれていく怜子。始めのうちは彼女の奔放さを個性と思えたものの、桂木が札幌に出張している間に妻子と仲良くなる姿を見て複雑な気持ちに。桂木の妻・あき子に亡き母の姿を見ていたのだろうけれど、怜子の行動が不気味で純粋に怖い。この怜子を久我美子、桂木を森雅之、あき子を高峰三枝子が演じる。怜子はスパスパと煙草を吸うのが印象的で、桂木は大人の落ち着きを見せるも要所は大胆、あき子は薄幸の美と優しさが記憶に残る。最終的に危うい関係は死で清算されるも、怜子のあき子に対するマウントが恐ろしい。言動そのものは勿論、怜子の表情や事の重大さが分かっていなさそうなところが本当に嫌だった。ただ、あき子と古瀬の関係が始まった理由等、不可解な部分もある作品で完全には乗り切れなかった。
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