このレビューはネタバレを含みます
時系列は違うが、すごーく安っぽくてわかりやすくなった、「2001年宇宙の旅」「インターステラー」という感じ。
ところどころ間抜けだが、そこがかわいらしく、牧歌的で、非常に愛すべき作品だった。
敵が異様に弱く、完全に使えないロボットなのは間抜けだし、ビンセントとボブの造形もロボコンみたいで最初は拍子抜けだったが、見ているうちに親しみが湧いてきて、最後にWe're the best! のところまで来ると、すっかり感情移入して感動していた。
敵役のマッドサイエンティストの最期は、まさかの薄型モニタの下敷きだが、ブラックホールに入る前から宇宙船がこれだけボロボロになっていたら、そもそもこの計画本当にちゃんと成り立っていたのか?と疑問になった。最初から無理だっただろ、という話だ。たぶん小さな船の中で裸の王様になってしまった自信過剰のマッドサイエンティストだったのだろう。
「サイコ」のアンソニーパーキンスは、マクシミリアンの回転ナイフに刺されて呆気なく死ぬし、「ポセイドンアドベンチャー」のアーネストボーグナインも、嘘骨折→抜け駆け脱出→あえなく爆発で、この映画において名優たちの死に様には全く良いとこ無しだった。
優しい気持ちで見ると、とても楽しめる映画である。
古き良きSFファンなら。