daisuK

監督失格のdaisuKのレビュー・感想・評価

監督失格(2011年製作の映画)
5.0
「死」を描いた(“収めた”というべきか)映像作品で、今作の右に出るものはない。

仕事でも日常生活でも、常にカメラを回し続けていた監督の習慣が、愛する人の死を目の当たりにする瞬間を映像に収めてしまう。
その一部始終を今作を通して鑑賞者が追体験する、という衝撃の内容だ。

一連のシーンは今でも脳裏に焼き付いていて、もう一度観たいと思ったことはないが、鑑賞中、本能的に観入ってしまっていた自分が確実にいた。

「死」が周囲にもたらすネガティブな影響は計り知れない。
その負の一面を垣間見たいという好奇心は人間の性であり、その醜い一面が自分の中にもあるのだということを突きつけられた気がした。
daisuK

daisuK