バートロー

スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還のバートローのレビュー・感想・評価

4.5
前作4の後半から5にかけての続くジェットコースター展開に「頼むから少し休ませてくれ」と願いを込めるもこの6はそれを許さない。味方のコマがすべて揃い完全に「ファミリー化」して集結したスカイウォーカーと愉快な仲間たちのアンサンブル。とにかくアンサンブルの中で色々なアンサンブルを生み出しているのが魅力だし、その魅力さえもアンサンブルしていくアンサンブル。ルーク、レイア、ソロ、チューバッカ、C-3PO、R2D2という伝説の登場人物が集まっているだけで次に何が起こるのか予測不能のわくわくが生まれている。

5よりも徹底して楽しさを追求した発狂寸前のテンポの応酬。「楽しくなければ映画じゃない」を完全に地で行く姿勢がとても印象的だが、今作でいよいよ「スターウォーズ」が終わってしまうのかという、言葉に出来ないもの寂しさが拭えない。

宇宙戦、地上戦、ライトセイバー・フォース戦と3つに分かれる終盤はまさしく「スターウォーズ」が「スターウォーズ」たらしめる真骨頂的な味わいと終わらない楽しさがある。いつでも何度でも遊べるゲームのようにいつまでも心に残る作品だ。

今までどこか頼りなかったルークが1年を経てジェダイとして成長した姿がとても逞しくてとても強そうになっているのがこの作品のポイント。パダワン卒業一歩手前、ヨーダとオビワンの指導の下、強いフォースを覚醒させたルークはまさに誰もが憧れるヒーローそのもの。

子供は優しくて強くて賢いルークにみんな憧れる。ヨーダの言葉を拝借するなら、どこにでも、誰にでも「フォース」があり、それは不可能を可能にする。心を豊かにする教訓に満ちた作品だと思うし、だからこそ新三部作のミディ=クロリアンの設定はよろしくないな。