甲冑

土の甲冑のレビュー・感想・評価

(1939年製作の映画)
4.5
ここまで農村リアリズムを描いた作品は初めてである。正直ドイツ語字幕よりも日本語字幕を入れてくれというほどに何を言ってるんだかさっぱり分からなかったが、極めて土着的な映像とドイツ語はひたすらシブかった。ジジイと与吉はあまり言葉を交わさず反目し合っているが何分何を言ってるのか分からんだけに(お前の借金のせいやろが…)(ゆで卵食ってんじゃねぇ…)という心の声が読み取れて高揚したし貧しさが全編に滲み出ててやばかった。ジジイの自殺(未遂)によってやっと受容できたというどうしようもなさも先を行っている。
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