FumiKawaguchi

いま、会いにゆきますのFumiKawaguchiのネタバレレビュー・内容・結末

いま、会いにゆきます(2004年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

最初に出てくる澪の葬儀のシーン。親戚たちの心無い言葉に傷付く佑司くん。実際、本当にこういう事言う人たちっているんだよね。「あの時ああしなければ」なんて、本人達が一番知ってるのに。必ず戻ってくると言い残してこの世を去った母親を信じ雨が降るのを楽しみにしている姿が健気で最初しばらくは号泣。まだ他の観客が誰も泣いてないシーンで、号泣してしまった。でもその後は、涙を誘おうという意欲が見えすぎて引いちゃったよ。この映画の間、ずっと引っかかっていた。喪失体験は苦しいものだ。なかなか受け入れられない。時として人は、喪失体験により心を患う。そんな苦しい体験を、なぜ2度も負わなければならないのだろう。この物語では、戻ってきた母親は多くの幸せを残していく。だけど実際にそんなものなんだろうか?私も娘に会いたい。だけど、本当に会えるとなれば躊躇するだろう。期間限定で会えるのならば、必ず別れはやってくる。私なら、二度とあの苦しみを味わいたくない。引き裂かれるような感情に、自分自身を失う日々が怖い。あの頃と何も変わらず、狂気と背中合わせに生きている私は今押さえつけている悲しみを外から眺めることしかできない。竹内結子のわざとらしい演技にも、子役の下手さにもガッカリ。映像は綺麗だけど、繋ぎの荒さにもガッカリ。まぁ最終的には、SFタッチで観れば良い映画なのかもしれません。でも私は、もう観ないな。
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