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夢二のumeのレビュー・感想・評価

夢二(1991年製作の映画)
3.0
映画を見ずにしばらくゾウズフーキルを見ていました。北欧ドラマ、おもしろかった。海外ドラマは全然みていなかったけどはまりそう。

少女椿、タナカヒロシ、蜜のあわれなど、あの手の世界観の実写映画はどこか独りよがりで、永遠に完成できないものだと思っていた。そうか、キネマではこんなにもしっくりきてしまうものなのか…!紙風船が色彩と滑稽さをきれいに映していてすごい。シーンの切れ目や描写がモノノ怪に近いね。あれはテレビアニメが苦手なわたしが唯一何度もみたもの。

キーになるのは「名前」と「覚悟」。男と女の感覚の違いを絶妙に描く。夢と不安は無意識のなかで生まれる感情で、意図していなかった言動こそがほんとうの気持ちなんだよな
このへんの古典的なロマンスは全く興味が持てないけど、着物と女優さんがコロコロと表情を変えていくのがすごいし、前半にたくさん出てくるジュリーの鼻歌や、中間の赤を記帳にしたダンスシーンの音楽もちょっとずれててすごくいい。
朝ドラや時代劇では今も昔も変わらず感情移入できるのに、どうして今はこの世界観を描けないんだろう?この古めかしくも鮮やかなジャポネスク感は、ぜったいにたくさんの人が求めているはずなのに!
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