ハーラン・コーベンの同名小説の映画化で、
リュック・ベッソン製作総指揮、
ギヨーム・カネ監督による、【サスペンス・アクション】。
[第32回セザール賞 2冠受賞作品]。
りょーこさんのオススメ作品を鑑賞。
小児科医のアレックス(フランソワ・クリュゼ)は、8年前に妻、アルゴ(マリ=ジョゼ・クローズ)を惨殺された悲しい過去を持つ。
ある日“M+A”と書かれた妻を名乗る者からメールが届く…。
まさか安易な あのオチ ではあるまい⁈
ハリソンの【逃亡者】に代表される、
妻殺しの容疑が掛かって、警察や敵から逃げながら真相に近づいていく夫、って1つのジャンルみたいなテンプレのプロットながら展開に目が離せない。
ケースや割合によっては無駄になる、恋愛要素を排除 しているにも拘らず、長尺の部類だが、冗長に感じないのは、緩急、減りと張りが効いていて、その時間配分が絶妙な脚本の賜物。
もう少しキャラをスッキリ整理する事も可能だとは思うが、長い原作をコンパクトに纏めたんだろうと察する。
女性キャラに多少困惑しても、肝心なポイントを押さえておけば無問題。
一々ご丁寧に説明しない系で進行するので、中級〜上級者向け。
ハイライトとして、
中盤当たりのアレックスが、警察から逃げるシークエンスのハイウェイ横断のスリルや、カークラッシュが見どころ。
ここらは、L・ベッソンの演出力かな⁈
カメラも無駄に動かさず、緊張感や落ち着きを的確に演出している。
クライマックスは、
事件の種明かし編で、真相をカミングアウトする黒幕。
ラストは、
軽いツイスト、2段オチ的な結末を用意。
おフランスらしく、救いは無いが、少し和らげてくれるような余韻の締めがまた良い。
名優、ジャン・ロシュフォール(78)が見られたのも嬉しかった。