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少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録のmegusukeのレビュー・感想・評価

3.7
超美麗セル画が織り成す、ロマンティックな暗喩大祭り映画。

テレビアニメを見てないと
良さは半減するものの、アニメを凝縮&整頓して分かりやすくなっているという不思議な作り。

高クオリティで、これでもかと咲き誇る薔薇バラばら!な作画にうっとりするのもいいが、やっぱりウテナは色々と考察してナンボなのです。

ラスボスが「現実を突き付けられ
狡くなった偶像」から
「理想の自分と現実の自分のギャップを自覚していながら、理想の自分を演じて見ないフリしてる大人」に映画では変わっていて
それを永遠の王子様(偶像)ミッチー(及川光博)がアテレコしているという、なんて意味深・・・失礼、ピッタリな役だと大興奮。

例えそれが自傷行為だったとしても、偶像の心地良さに依存して
その中に閉じ篭ってしまう性。
その殻を割って、自分の意志で歩む未来。
殻を割っても割らなくても、行き着く先は絶望かもしれない。
でも、己が傷付いて喜ぶ者の手で決められた絶望よりは、断然いい。(どっかの歌みたいな感想だな)

アニメも映画も、勇気と元気をくれる作品でした。
「世界を、革命する力を!!」
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