メタ壱

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録のメタ壱のレビュー・感想・評価

3.7
本作もテレビシリーズもずっと昔に観たのでほぼほぼ初見状態!
なので的外れな感想になってしまうかもしれませんw

やっぱりこの独特な世界観は唯一無二で好きです!
お伽噺のような、物理法則など無粋と言わんばかりのデザインや演出。
ストーリーも童話に昼ドラっぽいドロドロ感を上乗せした感じで、全体的に背徳感が漂っていてけっこうエロいです。

そして、終盤で名曲『輪舞-revolution』が流れるシーンは鳥肌もの!

ストーリーのラストへ向かう勢いとウテナ、姫宮の意志の強さがビシビシ伝わってきます!

夢のようでありながらどこか歪な『少女革命ウテナ』の世界。
それぞれ心に傷を抱える登場人物たちにとってこの世界は本当の楽園なんかではなくとも現実から逃れる事の出来る‘’王子様‘’を中心としたお伽噺の箱庭世界。

それはまさに‘’引きこもり‘’(物理的な意味でも精神的な意味でも)を表現していて、本作はそんな人々の夢から現実への帰還がテーマになっているように感じました。

乱暴な言い方をすると、「おいおい、部屋に籠もってアニメばっか観て現実逃避するのもいいけど、そろそろ部屋の外への一歩を踏み出そうぜ!」みたいな、僕たちの尻を叩いて叱咤激励してくれているような感じ。

そういう意味では、「エヴァ/まご」や「レディ・プレイヤー1」に込められた監督からのメッセージとも共通しているように感じました。

姫宮を想いこの世界の外へ出ていこうとするウテナと、自らの意思を捨て人形の様に扱われる事に身を委ねてしまった姫宮は、お互いを支え合う大事な存在でもあり、アンビバレントな感情を持つ二人で一人の人間を表現しているのかなと思いました。

これって僕の好きな「殻を破って飛び出そうぜ!」系の作品で、ラストはちょっと泣きそうになってしまいましたw

もっとウテナの世界を堪能出来るようにこれからTVシリーズをちょこちょこ観る返してみようかな!

どうでもいい事ではありますが、ED曲を歌うミッチーの「かすり傷ふやしてぇ〜ぅん」の「ぅん」の歌い方がなんかクセになりましたw
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