『私の一本の映画』(キネマ旬報）で小説家・阿刀田高が挙げていた一本。戦後ハリウッドのB級幻想ミステリー。

飛行機の故障でアマゾンのジャングルに不時着した探検家ジムは、現地で出会ったハンターのクリスティン（ヴェラ・ラルストン）に一目惚れする。彼女を追いかけてリオに向かったジムは、年配の男から「30年ほど前にアマゾンで彼女とそっくりなクリスティンという女性に会った」と告げ、その時に起こった衝撃的な出来事を語る。。。

奇想ミステリー。映像演出共にしっかりしていて面白く観ることが出来たが、オチが弱いのが惜しい。

阿刀田さんは当時、ヒロインのヴェラ・ラルストンに夢中になりプロマイドや雑誌を夢中で集めたとの事。ラルストンはチェコ代表のフィギュアスケーターから転身した女優で、ヒトラーからの求愛を逃れてアメリカに亡命したという。

色々な映画があり人それぞれの一本があるのだと、あらためて、しみじみと感じた。