ほだ

アレクサンドリアのほだのレビュー・感想・評価

アレクサンドリア(2009年製作の映画)
4.0
4世紀、ローマ帝国末期のエジプト、アレクサンドリアが舞台の史実に基づいた作品。それまで異教徒(と言っていた。イスラムだろうか)が中心であったアレクサンドリアの街がキリスト教の街へと移り変わる過程の描写が、これまで歴史の教科書でしか知らなかった上辺の知識を具体的にしてくれた。

やっぱり宗教戦争。何故、キリスト教といい、イスラム教といい、血を流すんだろう。宗教の本質はそこではないと思うんだけど。結局、イエスの名を借りて人々を支配したいだけのエゴの塊にしか見えない。

そして、そのエゴは科学の発展をも止めてしまったことがこの作品で描かれている。この4世紀に既に地動説や引力、天体の軌道が楕円形であったことが解明されようとしていた、にも拘らず、キリスト教はその天文学者を為政の為に殺してしまう。もしキリスト教が存在しなかったら、文明は1000年先を進んでいたかもしれないなぁと思いを馳せる。けど、どうせ別のエゴが邪魔するだけかな。。
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