ベビーパウダー山崎

宇能鴻一郎の桃さぐりのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

宇能鴻一郎の桃さぐり(1985年製作の映画)
3.0
荒唐無稽な中学生が考えたようなエロ設定(抱かして営業成績を上げる的な)を大人たちが真剣に撮ったり演じたりしている。晩年のポルノ映画、若い作家たちは映画村から外に飛び出して「社会」と対峙する個(私)を掘り下げ、その葛藤や関係性からセックスを描いていたと思うが、重鎮・西村昭五郎はこの時代でもいまだに映画の内輪で淡々とポルノを撮っているような(ポルノ映画と共に死ぬ道を選んでいたような)気がした。喜劇調のポルノなので螢雪次朗が出ているくだりだけ滝田洋二郎映画の匂い。