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E.T.のnaoズfirmのレビュー・感想・評価

E.T.(1982年製作の映画)
3.8

名作🎬

ストーリーは森に降りてきた宇宙人と少年の人種を超えた友情を描いた作品でした。小学生の頃、あのポスターの真似を何度もしました。感想としてはE.T.すごくかわいいです。目が優しくて、すごく表情があって、しぐさも子供みたいで、お風呂でエリオットをからかったり、酔っ払ったりするのが愛おしいです。

今作は子供たちの純粋な反応を引き出すために時系列に沿って撮影したとスピルバーグ監督が語っていました。スピルバーグ監督の前盛期の作品というだけあって、とにかく映像の巧さには舌を巻きますね。特にフリーザーの扉を閉める直前に点灯するE.T.→エリオット気付かずに閉めて立ち去る→花が開く→エリオット花に気付く、までの一連の流れとカメラワークは本気でスゴイと思いました。また、最初に出てくる夕飯のシーンで、この一家がどういった家族なのか、個々の性格、強弱関係まで全て把握できてしまうところもお見事です。

そして今作は異星人が地球侵略を図ったりしなく、また人間も異星人を追い出したり、消そうとしたりはしません。人間が優しくて、異星人も優しい。 『異なるものとの交流』と『ひとに優しく』『約束は守る』というのは人間としてとても大切なことです。異なるものとの交流・・・例えば違う国の違う文化、違う言語、違う外見を持つ人との交流。ペットの犬や猫、自分とは違う生物との交流。学校や会社、他人も誰ひとり自分と同じ人なんていません。そのときに、互いの持つ共通部分を大切にすると共に、自分と異なる部分も大切にするということ。争いや諍いは相手を理解しない、認め合わないところで起きてしまう。違いがあって当然で、だからこそいいのであって、違いはあっても、それを乗り越えて仲良くなることは可能だと、この映画はいっているように思いました。そしてそのためには、『困っているものがいたら助けてあげる』というのもとても重要だと教えてくれる。帰る場所をなくし彷徨ってたら家にあげてあげる、捕まったら逃がしてあげる、弱ってたら介抱してあげる、迷子になってたら家に帰る術を探してあげる・・・エリオット少年はE.T.のためなら、自分にできるあらゆることをしている。例え相手が大人でも、迷うことなく向かっていく。それは『僕が君を守る』とE.T.に約束したから・・・。
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