サーフ

今宵、フィッツジェラルド劇場でのサーフのレビュー・感想・評価

3.7
ロバート・アルトマンの遺作。

フィッツジェラルド劇場で30年以上にわたって放送されていたラジオ番組の公開収録も最終回を迎える事に。
出演者、裏方の人たちは最後の公開収録も「最後だから」と気負いする事無く歌い、演奏していく。
舞台上では普段通りに放送が進行していくが、舞台裏では謎の白コート美女が現れた事でおかしな出来事が発生していた…と言うのが大まかなストーリー。

ロバート・アルトマン監督作は「M★A★S★H マッシュ」とか「ナッシュビル」とか何本か見たけど自分の中でハマった作品には出会えなかった。
でもこの「今宵、フィッツジェラルド劇場で」は個人的に好きな部類に入るかも。

ロバート・アルトマンの遺作のテーマが「ラジオ番組の公開収録の最終回」と言うのは自分自身の死期を予感していたのかなと思う。
かと言って全体的に湿っぽさは無く小粋でウィットなジョークには笑っちゃうし、登場人物みんなが持つ「別れゆく物に対する悲しみと胸いっぱい愛」に触れて寂しさと多幸感が同時に押し寄せてくる。
サーフ

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