このレビューはネタバレを含みます
ハマる人がいるのもわかるわ。
冷たく機械的なSF世界観。そういう押井守のイメージで見たけど、実はめちゃくちゃ人間くさい話。
登場人物は皆、役を演じて、組織人なり獣なりになりきっているけど、伏や雨宮のように人であることをやめられない。獣が人を演じているというより、人が必死に獣を演じているように見えて苦しくなる。人狼は実のところ、獣になりきれない人だった。
動きの少ない淡々とした絵と冷静なキャラクターが、一見機械的で独特の世界観を作っていて、それ自体も素晴らしいけれど、それに加えて、有機的な人間の物語が押井守の奥深さを体現してるように見えた。
攻殻機動隊しか観たことなかったけど、やはりすごい。