人狼 JIN-ROHの作品情報・感想・評価・動画配信

「人狼 JIN-ROH」に投稿された感想・評価

礼捺

礼捺の感想・評価

4.5
話自体が少し複雑。でもそれがいい。

絡み合う人間関係に、人狼というスパイスを入れ込む事を思いついた押井守はさすがとしか言いようがない。

また作画がいい。
あの時代なので、全て手描きなのはわかっているが、それでも映画を見返すと
「手描きは嘘なのでは?」と疑ってしまう。
物語の舞台上、銃撃戦のシーンが多いが、これらを人が描いてると思うだけで鳥肌が立つ。
沖浦監督の名作人狼
ただこの格好見ちゃうと押井守ですよね~
話は面白いんですが、暗い話でしたね。
溝口肇さんの音楽も良かったですよね‼️

1番印象的はラストのラスト
そして狼🐺は赤ずきんを・・・・

暗い作品ではあるので何度もリピートはないかもですけどね。
koumatsuya

koumatsuyaの感想・評価

4.0
沖浦啓之監督、情緒というか情念というか人間の内側の艶っぽいところを画と演出で魅せてくれる人だなぁと思う。

このレビューはネタバレを含みます

この人狼という組織、影に潜む存在感。厨二心を惹きつける設定と、機動隊の服が超かっこいい。
ストーリーは少し難しいところもあるので字幕で見るのがおすすめ。
このストーリーは結構自分に刺さるものがあり、自分は飽きることなく激しいアクションと美しい作画、いや作画はほんとに綺麗。でも多分見る人によっては退屈だと感じることもあると思う。
阿川七生が自爆するのは結構有名なシーンだったので見れてよかった。
かなり好きな映画。さすが押井原作
【新約・赤ずきん】

戦後の反政府組織の女の子と警察の男の物語。
狼の宿命。
production I.G.

2017.03.28レンタルDVD
ウサミ

ウサミの感想・評価

4.4
裏の顔でしか生きられない悲哀から逃れる方法は、自身が狼になる他に無い


敗戦後の日本の経済政策のしわ寄せとなり産み落とされた反政府組織の過激化により、それらを抑圧すべく組織された「特別機動隊」。
彼らの持つ装甲と銃器の威力が武力での制圧を助けたが、それゆえに過剰化した反政府組織との抗争により、むしろ特別機動隊要する『首都警』に対する世論の風当たりが強くなり、批判の対象となっていた。

という設定。
リアルとフィクションを織り混ぜ、かなり「地に足ついた」SFとなっているのがもうたまらない。

激化する反政府組織と警察の抗争を描きながら、スタッフロールと共に映し出される短髪の少女は、おもむろに男に小さなカバンを渡す。男はそれを警察に投げつけ、大爆発する。少女はテロ組織の一員で、爆弾を運ぶ役目を持っている。
その仕事のさながら、くだんの特別機動隊と対峙してしまう。
銃を突きつけられた彼女は、持っていた爆弾を起動し、自爆する。銃を突きつけた兵士は、彼女がテロリストと分かっていても、引き金を引くことは出来なかった。そして、いたいけな少女の目の前での自殺に動揺する。

主役と思しき少女が開幕でいきなり爆死した衝撃を観客に与え、その感覚と主人公の兵士、伏に共感させる。
なぜこの抗争は少女を自爆に追い込んだのか?と自答しつつも、彼女の死に何処かで責任を感じる伏の前に、少女の妹を名乗る女性が現れる。

「赤ずきん」の物語と並行して語られる、裏の世界で生きる人間の静かな争い。
裏の世界で生きる⇒裏の世界でしか生きられないという苦しみと悲哀を描くヒューマンドラマ、諜報と造反のサスペンス、これらは『裏切りのサーカス』を彷彿とさせるハードボイルドっぷり。いやあ嫌いなわけがない。
単純な勧善懲悪では折り合いをつけれない政治の世界、正義も悪もない深淵を描く作品だが、テーマはあくまで「愛」といった普遍的な感情に焦点を合わせていたのが良かったと思う。そもそも「彼らの正義って?」という疑問にはぶつかるけど、白黒つかずグレーで揺らめく感覚も悪くないと思えた。

伏が抱く心理描写は、兵士のPTSDのようにフラッシュバックし、現実とリンクする。疑心暗鬼の中そのメタファーを汲み取ろうとする観客に強烈なインパクトを与え、のちに起こるであろう悲劇を予感させる。
その悲劇の訪れ、観客の頭にこびりついたイメージと、映画の締めくくりのショット、そのギャップ。
裏の世界に身を置いたものが、その苦しみから逃れるには、自分自身が「狼」になるしか無いのである。
作画、モチーフの出し方など演出が最高。
赤ずきんと狼になぞらえている関係性も良い。
切ない…。
ILLminoru

ILLminoruの感想・評価

4.5
押井守 原作脚本、天才アニメーター沖浦啓之監督によるケロベロス・サーガのアナザーストーリー。

第2次世界大戦後の架空の日本を舞台に、童話『赤ずきん』の「赤ずきん」と「狼」を、左翼反体制の「アカ」及び、帝国主義的体制を指すスラング「狼」として対置させ、硬派で男臭い大人のハードボイルドアニメーション。
ラストが切な過ぎますが、シビレます。
"映画"ファンにこそ観てもらいたいアニメーション作品。

堪らないですね。
トーマス・アルフレッドソン監督『裏切りのサーカス』が好きな方は是非。
初心者百十七作品目!!!

【概要】
レンタルビデオで視聴。

【感想】
初見では本軸となっているストーリーやテーマはほとんど理解できなかったので、なんとなくの印象書いてきます。

エンタメ要素は極小量!
人物描写が見所な哲学アニメ!

理想の自分と現実の自分の解離によって引き起こされる、虚無感や漠然とした不安感を巧みに描いておりまして、こういった映画のテンプレを使用しているのに、新鮮味が凄い。

なんとなくこういう温度の作品が多いのかなー、押井守さんは。
静謐で暗い感じ?

「赤ずきん」や、他の童話にも人の色んな感情が隠されているんだなと感じましたね。

【終わりに】
「裏切りのサーカス」見た時と同じ感覚や…。
こういう硬派な作品を好みにしたい悔しい。
どんどん馬鹿が露呈していくじゃねーか、チクショー…(泣)
めまい

めまいの感想・評価

3.9
久しぶりに痺れるアニメを観た。日本のトップクリエイターが集まっているだけあって、動きの表現力はずば抜けていると思う。
押井守がかつてのめり込んでいた学生運動や映画の影響が随所に出ていて観ていて面白い。押井作品と異なるのはCG描写を殆ど排除したこと。系統的にはパト2の続編だと感じる。

"人の皮を被った狼"が"人か狼か分からなくなってしまった"。ラストの仮面を被らず人を殺す彼の表情が全てだと思う。
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