二兵

空の大怪獣 ラドンの二兵のネタバレレビュー・内容・結末

空の大怪獣 ラドン(1956年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

最新作『ゴジラS.P』にも登場する、東宝の人気怪獣ラドンの単独映画。同じく人気の『モスラ』よりも前で、非常に古い作品なのだが、今見ても実に面白い。


そもそもラドンの映画なのにラドンが出てくるのが、本編開始から40分以上(!)経ってからという展開には驚きだが、その分、序盤の炭鉱の場面からメガヌロン出現までの導入部は非常に良く出来ていて、観ていて引き込まれる。


その後の中盤の展開も、謎の国籍不明の飛行物体が世界各地で出現し…というサスペンス仕立てになっていて飽きさせない。怪獣映画は子どもが見るものという認識がまだ無く、大人が観ても面白い作品となっている。


ただ、ラドンが二体出てくるのは、伏線自体は張ってあるのだけれど、いまいち分かりにくいし、二体目が唐突に出てきたようにしか見えない(苦笑)。


最終盤、阿蘇山の周りを飛ぶラドンが、ふらつきながら飛べなくなって…という場面は、実は特撮班のアクシデントの結果だったというのは有名だが、偶然がもたらした名シーンだと思う。
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