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天使のくれた時間のはのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
2.8
あらすじ
彼女との生活か、出世の道か。
出世の道を選んで13年後、一流企業の社長となって、すべてを手に入れたかと思われる男。
あるきっかけから突如、彼女を選択した場合の世界に飛ばされてしまう。

感想

金銭的には満たされて居るが、それ以外の大事な物が足りない、みたいな感じの話。
なーんか金銭的に成功した者へのルサンチマンが垣間見えるのがちょっと。
ストーリー展開は面白い。
でも、「お話」が気に入らない。




以下 微ネタバレあり




パラレルワールドでの経験を活かし、もう一つの世界でも金持ちへの道筋を開いた主人公に、そんなものは気に入らないと受け入れない妻。
愛してるんなら、なんで夫にそういう才能があったことを一緒に喜んでやれないの?
別々に歩んだ場合の人生で得て来たとはいえ、その人が生涯で得て来た物を簡単に全否定出来ちゃうって、本当にそこに愛なんてあります?
自分なら愛する人のチャレンジは応援したい。

結局はこれ、話を考えた人の、経済的な成功者への否定を登場人物に言わせてるようにしか見えなかった。
家族と愛のある家庭を築いたということが、奥さん側の言う成功の頂だ、と主張するのは構わない。
しかし、それが他の価値観における頂を否定する理由になんてなるわけない。
頂の数は人の数だけあれども、その違いは見える景色の違いだけだろう。

現実的に話を考えると、社会的に成功した男が、老後の孤独を見越して、自分史上最高の女に再アプローチしてみた、って話だよね。
パラレルでの出来事は精神活動的な。
成功者がさらに成功する話。
金も名誉も手に入れて、過去の女も待っていたかのように結婚もせず、更には気持ちも残したまま居るだなんて、前世でどんだけ善行を積んできたんですかねこの主人公は。
13年前の恋人とか、今更来られても困る&怖い&宗教かマルチですか?以外の感想なんてもたないだろ普通。

てか天使が詐欺、恐喝してていいんですかね…
一番怖いのは、パラレル世界の元のニコラスケイジはどこに行っちゃったんだってこと。
いや、2000年の画質がこんなに古い、って方が怖いな…
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