連想したのは『インヒアレント・ヴァイス』『アンダーザシルバーレイク』辺りの掴みどころのない浮遊感漂う自由人の映画。しかし、本作はこれらと同じ系譜と纏めてしまうにはサイケっぽさもなく、酒、ドラッグ、セックス、ヒッピーといった要素も登場しない。でも、同じ場所を何度も彷徨っているような奇妙な体験は確かにあり、これを単にロードムービーとしてしまうのも違う気がして、前述した2作を『スタンド・バイ・ミー』なんかで中和したような内容、というのが1番しっくりくる。
巨大な竜との対峙、唐突に始まる空手教室、いったいこの映画はなんなんだ？
