kka

蒲田行進曲のkkaのネタバレレビュー・内容・結末

蒲田行進曲(1982年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

最後、本当にこの作品のクランクアップという感じで終わるように演出されていてよかった、安心してくださいすべて虚構ですよと。

昨夜観ていて途中つらすぎて、夜も遅いしと、ヤスが家で暴れた階段落ち前夜までで中断した。すると、逆に涙止まらなくなって、今の自分のことを責めたり離れてきた過去を恋しく思ったり、嗚咽して寝れなくて、あー私はもう病気の一歩手前に来ているんだな、などと思ったけれど、
一晩明けて観終えてみたら、ラストの意外な演出に驚かされてつらさも吹っ飛んだ。深作欣二監督ばんざいですかな。

根っこの奥底まで優しい、人を想う心にあふれたヤスが、小夏のことを面倒見ると決心してから身を粉にして働きまくる姿が、けなげすぎて涙が出た。
さらに小夏や銀ちゃんの人生までを背負う重圧やわだかまりに、人が変わっていってしまう様がとても悲しくて、つらかった。
家で暴れるシーン、本当に迫力がすごかった。囲炉裏の灰が舞う様子や物が飛び交うなど、松坂慶子さんも本当にかぶって大変だったのではと思う。でもそれだけ役に生きていた。

松坂慶子さんも、最近の優しいイメージを思っていたら、とても艶っぽくて女優さん役がとてもすてきだった。
登場シーンの、銀ちゃんのベッドに腰かけ、少し振り向くような向きで、銀ちゃん想うカットがとても印象的。

まず始めの印象は、風間杜夫さんがかっこいい!最初なかなか気づけなかった。よく見てみると確かに目の下から頬にかけて面影がある。きれいな顔をしていて、これぞ色男かという感じ。これは、アイラインとブルーのアイシャドウが似合うわけだ。
それに比べ平田満さんの見た目は、今私の中にある印象と全然変わらなかった。昔から変わっていない。
2015年に風間杜夫さんと平田満さんの『熱海殺人事件』を見たのだが、その時の平田満さんをかっこいいと思ったのをよく覚えている。
つかこうへい作品常連コンビだと知っていて飛びついて初めての『熱海殺人事件』観劇を果たしたわけだが、それまで、お二人ともベテラン俳優のおじさまとして知ってはいたが、平田満さんが印象よりも若くかっこよく舞台に立たれていた。声色や気の張ったオーラだろうか。
それこそ観劇当時までも、最初のヤスみたいなイメージで平田満さんを思っていたので、人が変わってしまったヤスに見る緊張感や威勢のいい感じなどが意外で、平田さんのその演じ分けは凄いなと今回も改めて思った。

また、友情出演しているJACの方々がかっこいい。
志穂美悦子さんはアクションの授業で講師の清家さんも女性のアクションと言えば、と名前を上げられていたが、本当に、あんなに可憐な顔かつ鋭い身のこなしで、とても憧れる。

銀ちゃんの取り巻きに、萩原やら酒井さんやら、


そして、宝塚の舞台音楽をよく作曲している方として存じ上げていた甲斐正人さんが音楽を監修していることに驚き。
kka

kka