蒲田行進曲のらんでぃのネタバレレビュー・内容・結末

スター役者の銀四郎が女優の小夏を妊娠させ、子分である大部屋役者のヤスの部屋に連れて行き小夏と一緒になれと言いだす話。
THE昭和。昭和のいいところと悪いところがぎゅっと詰まった映画だった。もうあらすじの時点からクソみたいな話だし、登場人物もどうしようもない奴らばかりなんだけど、何だか舞台が昭和だから仕方がないなって許しちゃう。昭和の熱量はいいもんだ。こんな時代には生きたくないけど。チンパンジーの檻を安全なところから眺めてるような楽しさだね。結構酷い言い草だけど、ちゃんと褒めてるからね。ほんとに面白かったよ！銀ちゃんどうしようもない奴だけどとても華がある。演じた風間杜夫さん凄い。小夏役の松坂慶子さんも素敵だったー。最後の方とか真に迫りすぎてて思わず笑っちゃったよ。もちろんヤスもだけど、キャラクターがみんな生き生きしていてとても見応えがあるんだよね。モブキャラ達も全員生き生きしていてキラキラしてる。映画撮影所の話だから役者さん達はみんな余計に気合いが入っていたんだろうなぁ。ストーリーもくだらないながらもそれぞれの想いが交錯していてラストの階段落ちに向かっていい盛り上がり方だった。一番最後の大落ちは映画本編がしっかり終わった後のオマケのファンサービスみたいなもんだと思ってる。ストーリーからは切り離して考えるけど、この映画らしいとてもいい終わり方。