マーくんパパ

喜劇 急行列車のマーくんパパのレビュー・感想・評価

喜劇 急行列車(1967年製作の映画)
3.0
東映が渥美清を招き仕掛けた『喜劇鉄道シリーズ』の第1作(合計3作で終了)。勤勉真面目な国鉄車掌(渥美清)が特急「さくら(東京〜長崎)」や「富士(東京〜鹿児島)」勤務中に巻き込まれる騒動やら終着駅・長崎や鹿児島の観光風景点描が織り込まれるコメディ。国鉄協力の元、寝台特急での実地ロケが時代の空気を反映してる。若い駅員時代から惚れてた鎌倉のマドンナ令嬢(佐久間良子)との再会でときめくくだりは「寅さんシリーズ」「トラック野郎シリーズ」の原型とも言える。健全コメディ路線への転換目論む大川博社長と従来ヤクザ&お色気路線の継承に執着する岡田茂の東映内部闘争の逸話が面白い。コレが大ヒットしてたら70年代東映映画のラインナップも相当変わっていたかも。