ヘチマ

ツリー・オブ・ライフのヘチマのレビュー・感想・評価

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)
3.3
監督の生い立ちを調べると映画の内容と重なる部分があるようなので、一部自身のことを描いた作品にしたのでしょうね。

一般人が見て感じることを、監督は何億倍も奥深く考えて感じ見ているのだなと思いました。この監督の作った映画を見る価値は、そこにあると思います。世の中をこんな風に捉え考えて生きてる人の見方を、一般人が実際に目で捉え感じることができるのは、映画でしかできないこと。

内容は決して面白いと言えませんでした。非常にスローペースで進んでいきます。だからこそ、映像やセリフを聞きながら自分なりに咀嚼する時間もありました。故に単に難しい映画だと思うよりかは、非常に自由な映画だからこそ、色々と考えてしまい難しいと感じてしまうのだと思います。

母、父、子、の関係を描きながら神の存在を強調し、広大な自然を映し出す。
それらを結びつけて考えたことがない私にとって、突如切り替わる映像に衝撃を受けました。映画を観終わった後も切り替わるタイミングや関係性はよく分かりませんが、なんとなく感じたことを自分のメモ用に書いておきます。

人間は父と母がいなければ生まれませんが、子供は母の中から産まれている。この違いは本当に大きいですよね。命を産んでるのは母親なわけで。
でも広い意味で考えれば、命が産まれるのは自然のサイクル。
人間も結局自然の一部でしかなく、破壊するのも生むのも自然。

知能があり欲がある人間は、そんな自然の流れを理解しつつその流れを理不尽だと捉え受け入れきれない。救いを求め、神を作ったが故に苦しむのでしょう。
これから先もずっと。

宗教が永遠にあり続ける理由ってこういうことなんだろうな。自然との関係。

しかしまあ本当に監督の頭の中はどうなってるんだ。同じ人間だと思えない
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