みずけん

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序のみずけんのレビュー・感想・評価

3.9
日本のアニメは銀魂くらいしかはまらなかった自分が、高校生の時にたまたま見てあまりの面白さにぶったまげた作品。もう10回以上は見てるし、本作はアニメ版と内容がほぼ同じなのでそれと合わせると20回以上は見てるわけだけども、あの時の衝撃がいまだに鮮度を保ってる。

日本のアニメや映画を好きになれない理由に「説明的過ぎる」というのがある。パワポの資料のようにわかりやすさを突き詰めた日本映画は、「馬鹿な観客はここまで説明してやらんとわからんやろ?」的な製作者の余計な心配を感じてイライラするんだけど(全部説明しないと理解できない人も実際いるが)、エヴァには全くそれがない。

アニメ版の序盤数話分を単純に焼き直しただけの映画なので、エヴァの全貌を知っている人なら違和感を覚えるほどエンタメ感の濃い、言ってしまえば少し物足りない作品ではあるが、エヴァ終盤の「闇」を適度に見せておきながら見る者の興味を誘導する、一作目としては適度で無難な出来の作品。Qの圧倒的完成度の作画を見た後だと若干画的な違和感は感じるし、「映画的」な演出は少ない。
みずけん

みずけん