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トイ・ストーリー2のtsuraのレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)
3.8
命の恩人、感謝永遠に。

私はおもちゃ、ぬいぐるみ達にも命や感情はあると思っている。
それは一見、人間達からすれば見えない世界だがちゃんと存在してると。

子供の頃から何故かそんな感情を抱いていた。

だからトイストーリーという作品が発表された時には子供ながら大人にも同じ感情を持ってる人はいるんだなと安心した記憶がある。


そうは言いつつも実は恥ずかしながらトイストーリーは1本目しか見た事が無かったが、放送されていたので鑑賞することにした。

あの時抱いた気持ちは何ら偽りじゃなかったんだなと安心した。

おもちゃ達はご主人と遊びたいのだ。

色んな想い出の一部で有り続けたいのだ。

アンディやバズ・ライトイヤーそして、ジェシーの気持ちが全面に滲み出た本作に目頭が熱くなった。
特に今作からデビューのジェシーはアンディと同様の番組のキャラという設定。

しかし彼女は大事にしてくれていた持ち主の女の子が成長の末、厄介払いされダンボール行きとなり傷心。
大好きな人と一緒に木々の木洩れ陽をいっぱい浴びたあの日。
この回想シーンは落涙必至である。

おそらくジョン・ラセターやアンドリュー・スタントン達本人も多かれ少なかれ人形達をそんな目に合わせてしまい本人自身が何より傷心したのでは?
どんな経緯が活かされたかは兎も角、少なくともそんなセンチメンタルな感情がおもちゃ達の心のうちに秘めたストーリーを創造させたように思う。


ストーリーにも作り手の愛がいっぱい詰まっておりテレビ黄金期を彷彿とさせる人形劇へのオマージュとSF映画へのおもちゃ達の愛ある回答がこもった素晴らしい作品だった。

クライマックスは西部劇さながらのアクションまで用意されおり、全編しっかり楽しめる。

家で余暇を楽しんでいるぬいぐるみや昔のおもちゃ達に労をねぎらいたくなったし、ありがとって伝えたくなった。
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