囚人13号

幽霊と未亡人の囚人13号のネタバレレビュー・内容・結末

幽霊と未亡人(1947年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

マンキウィッツは呪われた城も傑作だったが、タジーン・ティアニーに重点が置かれた若干フェミ的視点が伺える。未亡人であるにも関わらず家を出ていくと決断したとき、義姉や不動産屋からどうなっても知らないという忠告も一蹴する、この大衆映画に一瞬ではあるが逞しいシングルマザー像が登場することは興味深い。

幽霊は生身の人間の魅力には敵わないという皮肉が永遠のメロドラマ的主題。
ラストの美しさは言葉ではちょっと言い表せないが、人智を超えた先にある美しさを信じる者のみが辿り着く境地、死が二人を永遠に結ぶという逆説的なエンディングに心打たれる。
囚人13号

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