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真夜中の招待状のakrutmのレビュー・感想・評価

真夜中の招待状(1981年製作の映画)
3.3
フィアンセの兄弟が次々と謎の失踪を遂げるという事件に立ち向かう令嬢女性と精神科医を描いた、遠藤周作の小説『闇のよぶ声』を原作とする野村芳太郎監督のサスペンス映画。と、これだけ聞くと、とても面白そうな映画だと期待してしまうし、実際にそんなにひどい出来ではないのだけれど、どこか入り込めなかった感じの作品である。心霊とか催眠術とかいろいろなアイテムが出てくるが、それがうまく機能していないようにも見える。高橋悦史扮する精神科医が探偵役なのだが、どこか怪しげに見えてしまったのも不満。科学的な根拠に乏しい夢に基づく精神分析の話も、個人的には好きではない。

やはり本作はサスペンス映画としてよりも、主人公の女性を演じた小林麻美のPV的な意味合いが強いのかもしれない。演技は上手とは言えないが、とても雰囲気のある(アンニュイな感じが良い!)女性なので、シーンごとに変わるファッションとともに彼女を眺めているだけでも、それはそれで心地よい。所属していた田辺エージェンシーの社長と結婚して引退していたが、数年前に復帰している。
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