みおこし

はいからさんが通るのみおこしのレビュー・感想・評価

はいからさんが通る(1987年製作の映画)
3.2
人気少女漫画が原作の人気作を南野陽子さん主演で映画化。阿部寛さんの映画デビュー作ということよりも、同時上映が『ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲』だということのほうが個人的には衝撃でした(笑)。

大正7年、お転婆娘の紅緒は、高名な伯爵である伊集院家へ行儀見習いに行くことになる。やることなすこと規格外の彼女の行動にはじめは苦労する一家だったが、許嫁の息子、伊集院静はそんな彼女の天真爛漫さに惹かれていく。そんな折、日露戦争が激化し静はとある事件からシベリアに送られることになるが…。

原作も未読なので、完全に真っ白な状態で鑑賞。紅緒役に扮した南野さんの屈託のない笑顔がとっても可愛い!野際陽子さんや丹波哲郎さんなど大御所が扮する伊集院家の人々に次第に受け入れられていくのも納得。
でもそれ以上に静役の阿部さんがカッコよくてカッコよくて…!すらりとした高身長で軍服を身にまとう姿が本当に素敵だったし、初々しさはあれどデビュー作から堂々たる演技で凛々しかったです。今や日本を代表する俳優さんの一人として大活躍されていますが、当時からそのカリスマ性は健在だったのですね。

冒頭のドタバタコメディな感じから始まり、中盤からは戦争に出征した静とそれを待ち続ける紅緒の切ない恋物語になってドラマチックに。全くこんな展開予想していなかったので、ラストは思わずうるうるしてしまいました。
エンディングに流れるのは、もちろん南野さん歌唱の表題曲。全体的に大正モダンな感じがたまらない秀作でした。
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