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パリの哀愁のodyssのレビュー・感想・評価

パリの哀愁(1976年製作の映画)
3.0
【フランス人の人妻が重そう】

1968年から20年のスパンで見ると、一番ディスクが売れていたミュージシャンはジュリーこと沢田研二なのだそうだ。

というわけで(?)、ジュリー主演の映画である。沢田研二が主演の映画というと、タイガースがグループサウンズ・ブームに乗って人気絶好の頃に撮影されたものもあるけど、これはすでにタイガースが解散したあと、フランスにロケをして撮ったというシロモノ。

画学生としてフランスに滞在しているジュリーが、フランス人の人妻と恋愛するという筋書き。

相手役のクロディーヌ・オージェだが、ボンドガールとして『サンダーボール作戦』でショーン・コネリーの相手役を務めたという華々しい経歴を誇るとはいえ、それから10年余りをへてすでに三十代半ば。まあ、そのくらいの年齢でもキレイな女優はいるわけだけど、この映画のオージェは横幅が広くなっており、ちょっとどうかという気がしないでもない。背丈はジュリーと同じくらいだし、横幅で見ると明らかにオージェのほうが上なので、年下の独身青年と年上の人妻だからこれでもいいのかも知れないが、その辺を考慮した人選、できなかったのかなあ、という気がしてしまう。

パリでの出会い、夫との仲がうまくいっていない人妻、そこにジュリーが強引に迫る、という展開は、まあありがちだし、あんまり緊密ではないけど、悪くもない。そのあと、事件に巻き込まれて彼女が死んだと誤解したジュリーは故郷の金沢に帰り、自分に思いを寄せている若い日本人女性(浅野真弓)との結婚も考えるのだけれど、そこにフランス人人妻が訪ねてきて・・・・と、相手も日本まで追ってくる展開が律儀だ。1976年だから日本も経済大国になってきていて、フランスとも相互主義(?)で行けるようになったわけでしょう。

ベッドシーンもちゃんとあって、オージェのおっぱいも見られます。

最後がちょっとすごい。フランスでも日本でもない場所でラストとなる。でも、彼女の体を肩に乗せて去っていくジュリー、いかにも重そうなんだなあ。お姫様だっこは、オージェが大きすぎて無理だったんでしょうね(笑)。私が監督なら、無理にああいうシーン入れませんけどね。
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