ロバート・デ・ニーロの佇まいは、どこか気高く優雅で、画面に出てくるだけで惹きつけられる。その優雅さがそのまま若きヴィトーの魅力として現れ、一代でドンに成り上がったという設定に説得力を与えている。
Ⅱのマイケルは家族を守るために強くあろうとするほど、その家族を失っていく。そして、安全を脅かす人間が家族の中にいたことを知り、追い詰められる。ラストの粛清。家族の外の敵を皆殺しにしてファミリーを守ったⅠとはまったく異なるラストを迎える。Ⅰのポーリーもそうだけど、裏切りの具体的内容が示されないので、その報復をどうみていいかわからないのがやや難点。マイアミのロスの黒幕感はⅠのバルジーニにも増して最高だった。
