YokoGoto

招かれざる客のYokoGotoのレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
3.4
「子は親の鏡である」。だからこそ苦しむ親の葛藤が、赤裸々に表現されたヒューマンドラマ。1967年の映画なのでかなり古かったが、テーマが異人種間の結婚に限局した作品だったので、さほど古さも感じず、しみじみする映画だった。


白人の23歳のジョアンナが、黒人のジョンを婚約者として、親に紹介する所から始まる家族の物語。
異人種間の結婚や差別などが根深くタブーとされていた時代に、それを受け入れるか否かで揺らぐ親の心理と、カップルの2人の心理描写を丁寧に描いた作品だと感じた。

舞台となる家族が、裕福かつインテリジェンスの高い家族同士の人間模様なだけに、とりみ出すことなく、それでも悶々としていく姿が、とても知的に描かれているなと感じる。
「私の両親なら、異人種間の結婚であっても、歓迎してくれるはず!」というジョアンナに、とまどう親がどう決断していくのか?という重いテーマ。



「子は親の鏡」。
「人種で差別するような子供には育てていない」。

そういう誇りをもつ父親が、娘に黒人の彼をフィアンセとして紹介されたら….。
カップル2人ではなく、ジョアンナの両親にフォーカスがあたってて、とても面白かった。
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