コガダニエル

招かれざる客のコガダニエルのレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
5.0
久しぶりに「招かざる客」を観たくなり、鑑賞したが、キャスト、演技、脚本、全てが最高である。
今でも白人至上主義や、黒人の人事差別は根強く残っているが、1960年代は、特に酷かった頃だろう。
社会的、政治的問題にまで発展した黒人への人種差別に対して、この映画は一石を投じたのではないだろうか。
人前では、人事差別や偏見は、悪だ。やってはいけない。と綺麗事を言いながら、いざ、自分や自分の近しい者に及ぶと、それまでが嘘のように立場や考え方を変えてしまう、人種差別や偏見は、人事ではないと、この映画は、警鐘を鳴らすと共に、最後には、大切な人や家族、友人達の愛情と絆によって、どんな差別や偏見にも打ち勝つことができるとスペンサートレイシー、キャサリンヘップバーン、シドニーポアチエの名演技によって教えてくれている。
今、新型コロナウィルスにより、各地であらぬ差別や偏見が起きているとの報道を目にする。
今こそ、この映画を観て、我々一人一人が考えるべきではないかと思う。