えっこ

招かれざる客のえっこのレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
4.2
異人種間の結婚問題を抱えた両家の長い1日を描いた作品。
出演者がみんな知的で品よく、全員の心情が理解でき、共感できる。特にキャサリンヘプバーンの出過ぎないうるうるの表情で語る演技はとても素晴らしくアカデミー賞も納得。
シドニーポワチエは「夜の大捜査線」でも人種差別を受ける切れ者の刑事を演じていたが、こちらの作品では優秀な医師役で、アカデミックな役が似合うシュッとした俳優。
ジョアンナは明るく天真爛漫、勝気な女性で、こんなタイプの女性と出会えたからジョンも辛い過去を払拭できたのだろうな、と納得。ともすれば重く暗くなりがちなテーマをそうさせていないのは彼女の魅力による所が大きいかも。

随所にハッとさせられる台詞は散りばめられているが中でも最後のスペンサートレイシーの長台詞がとても心に響いた。
観てよかった。いい人間になりいい世の中にしたいと心から思えた。これを名作というのだね。
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