シチュエーションが「ゲット・アウト」に似ていると思ったら、本作が元ネタなのか…
異人種間の婚姻が州によっては、違法であった時代。娘の結婚相手が黒人ということで巻き起こる騒動をコミカルかつ感動的に描いている。
リベラルを自認しつつも、実際に自分の身にふりかかると狼狽する父親の姿は、リアルだが、時代的な限界を感じる作品でもある。
「夜の大捜査線」もそうだが、シドニー・ポワチエが演じる人物は、知性溢れるエリートで、白人以上に優秀、非の打ち所がない存在。そういう意味では、御伽話的であり、「こんなに完璧な人間を黒人というだけで差別して良いんですか？」という意識が透けて見え、興醒めしてしまう部分がある。
とは言え、これは現在の視点から感じることであり、まずは、ここから始めないと受け入れられない当時の状況も分かる。
作品中、2人の子どもについて言及するシーンがあるが、オバマ前大統領は、まさに2人の子ども世代、2人が出会った場所がハワイであることも暗示的。根深い問題ながらも、取り敢えず、前進はしている…
