古池屋かわず

007/慰めの報酬の古池屋かわずのレビュー・感想・評価

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)
3.5
大学の時に見たと思ってたんだけど全くと言って良いほど見たことないシーンの連続で結構ビビりました。

本当にコンパクトで目的に向かって物語というかボンドが動いてくれるのでそこがすごく良かったです。感傷的なだけで無駄に長いシーンが一切ないところがすごく良い。なので、とりあえず冒頭だけ見ようと思って再生したら最後まで見ちゃいました。

カジノ・ロワイヤルも見直したところだったのでこの人があの人でこの人もあの人だなとこのシリーズの世界観が広がって来た感覚を味わうことができました。

敵の悪役像もなかなか好きだった。人の生き血をすすって生きるような小悪党なんですよね。慈善家でございと他の金持ちから金を集めて人々の生活(生命活動)に必要な水を取り上げて至福を肥やす。自分の目的のために必要だから権限を持ってる人間に近づき、その人間が拒めば殺すことも厭わない。その代わりの人間に近づくだけ。人を人とも思わずに代替可能なものと見做す。映画でよくいる悪党なんだけど商談が成立したときのニヤケ顔がなんともいえない良い味だしてるんですよね。

映画としては慰めの報酬の方が面白いんだけどこれが見たかったみたいなのはカジノ・ロワイヤルの方があったかなぁ。
古池屋かわず

古池屋かわず