鷲尾翼

復讐するは我にありの鷲尾翼のレビュー・感想・評価

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)
4.0
【まとめシネマ】#410

【まとめ】
* 関西弁・博多弁を使いまくる!
* 怒りをぶちまけるラスト
* 骨身に染みる逃亡劇

本作は1963年に起きた「戦後最悪の連続殺人」と言われた「西口彰事件」を題材にした作品。

本作は全編を通して「〜よか」「〜じゃけん」などの関西弁・博多弁のセリフで構成されている。人情に溢れた優しさがある反面、頑固な怖さにもなる方言の面白さが味わえる。

本作で印象的なのがラストシーン。
緒形拳演じる殺人鬼・榎津巌の死刑が執行され、三國連太郎、倍賞美津子の二人が山頂から彼の遺骨を怒りを込めて撒くシーンは、どこか美化されがちな殺人鬼像を壊す現実的なラスト。

本作は、昭和の邦画ならではのリアルな人間の姿をダイレクトに味わう逃亡劇。
鷲尾翼

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