けーはち

フィッシュストーリーのけーはちのレビュー・感想・評価

フィッシュストーリー(2009年製作の映画)
3.7
翻訳ミスの「ホラ話」が意味不明な歌となり、巡り巡って世界を救う──「風が吹けば桶屋が〜」的な話だが、複数の時系列の取り留めないエピソードをパラパラと描いて最後に纏めて見せる流れは美しく、荒唐無稽ながらも繋がる人の縁や多様な生き様を肯定する物語には前向きで爽やかな後味が残る。核となるのは1975年の「日本の早すぎたパンクバンド」の話で、シンガーソングライター斉藤和義の提供した曲がややパンクと言うには端正すぎるがいい味を出している。