たま

若大将対青大将のたまのレビュー・感想・評価

若大将対青大将(1971年製作の映画)
3.4
若大将の通過儀礼である魂の殴り合いを果たした前作から、加山雄三→大矢茂の若大将の引導をオフィシャルに渡す映画となった。同時に、田中邦衛→晴野タックへと青大将の卒業式(戴冠式)でもある。

大矢版若大将はその後作られてない。人気者として、経歴は生粋の京南っ子(慶應)出身で正当な血筋だが、加山の兄ちゃんからは引き継ぐほどの魅力がなさそう。優しいだけ。もっと飯食え。ドカ弁じゃなきゃ若大将じゃない!

「大学8年に浪人3年」であった事がわかる青大将。舐められながらも卒業式には沢山の後輩が集まり、慕われ方としてかなりいいスタートから、いつも通りの性犯罪未遂で敵に。いつもの反復です。いつもの阻止です。いつもの恋の勘違いです。いつもの解消です。大矢はこの陳腐な反復でもなお絶対的な輝きをフィルムから放てるかい?君が主役な事で、騒がしく楽しい田沼一家、そしてすき焼き屋、田野久が全くでてこないじゃないか!!飯田蝶子みせろ!!

講義の代返で録音したテープを長そうとしたら、辺見マリの「経験」がかかってしまい。ついついノってしまう大学教授。めっちゃよい。

Long Goodbye
たま

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