おーちゃん

ザ・エージェントのおーちゃんのレビュー・感想・評価

ザ・エージェント(1996年製作の映画)
4.2
良い映画だった。
かっこいいが当たり前だった当時のトムクルーズのカッコ悪いを存分に見せてくれた。
こういうカリスマがあからさまに失敗をしている様を観ると何か安心する。

スポーツ選手のエージェントとしての仕事をするビジネスマンのお話。
スポーツ選手とは寿命が短い、そして1度身体をダメにしてしまうとすぐに転落の人生が待っている。そんな常に崖っぷちの仕事をしている選手たちをちっとも労うことをしないスポンサー側の会社員。
そんなやり方に疑問を持ったために会社をクビにされる。ジェリーはいったい何が悪かったのか?
今の社会でもまだまだ残る金儲けの裏側。

そんな社会に一撃を加えるために、ジェリーはゼロから会社を立ち上げる。

一種のサクセスストーリーだが、この映画を観ると、仕事に対しての真心や家族愛を学ぶことができる。
「心で仕事をする」綺麗事にも聞こえるが、それが成功したり、失敗してでも人それぞれが果敢に協力して本音を言い合い、時には涙を溢しながら努力する様はとても胸を打つ。

次第に大事なことに気づいた主要人物たちが、本音を語るとき彼等彼女等の表情はとても生き生きとしており、冒頭から想像もし得なかった程のカッコいい顔をする。

人の変化というのは何故にこんなにも心を熱くするのだろう?
落ち込んでいるときに観返したくなる映画。