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ブルース・ブラザースのナツのレビュー・感想・評価

ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)
3.5
1980年公開『ブルース・ブラザーズ』
根強いファンの多いミュージカル喜劇
2000年には続編も作られている。

刑務所から出所した兄貴分と、迎える
黒ずくめの男。彼らが育った孤児院を
訪ねると税金の滞納で孤児院は倒産が
目前。何とか危機を救おうと考えるも
シスターは不当な金は受け取らない。
立ち寄った教会で受けた天啓は過去の
バンドメンバーを集めライブをして
集金することだった!

全編が馬鹿馬鹿しくとことん下らない
身体を張ったギャグが詰め込まれるが
好き嫌いは分かれそう。何度も映る
激しいカーチェイスの場面はやや過多。
建物も車も景気良く壊しまくるが、
いつもケロリと復活する主人公たち。
最初は面白いが段々と飽きてくる…が
業を煮やした警察当局側が騎馬隊やら
SWATやら米国陸軍やらを投入してきて
さすがに笑ってしまった。

また、キャストが信じられないほどに
豪華。楽器屋店主にレイ・チャールズ、
飲食店にはアレサ・フランクリン。
(彼女の“I Say a Little Prayer”は絶品)
ジェイクのストーカーに“レイア姫”の
キャリー・フィッシャー、教会の牧師に
ジェームズ・ブラウン、通りすがりの
ツイッギー、極めつけに税務署職員が
スティーブン・スピルバーグ!

ディスコ・ミュージックが主流の当時
忘れられかけていたコテコテのR&Bを
汗だくで歌い、追跡してきた警察らに
舞台上からねぎらいながら、『誰しも
所詮は持ちつ持たれつなんだぜ』と
言い放ってみせるのは小気味がいい。
(本作で最高にクールな場面である)

ハチャメチャでお馬鹿ではあるものの
古き良きブルースを愛した男たちの
本気の悪ふざけ。こういう映画でしか
得られないビタミンが社会人にはある。
ナツ

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