三隅炎雄

北海遊侠伝の三隅炎雄のレビュー・感想・評価

北海遊侠伝(1967年製作の映画)
3.5
鰊漁の番屋を乗っ取ろうとするヤクザと漁師たちの闘い。『ジャコ萬と鉄』を東映東撮スタイルの任侠アクションに読み直したような映画で、番屋の親方がアラカン、その息子の鉄を村田英雄と千葉真一の二人に分けて、ジャコ萬は極道の若山富三郎にといった配置。村田の応援で北島三郎(ドス)・大木実(銃)が加わる。作りは荒っぽく苦し紛れの企画とも言えるが、展開が早く斬った張ったでとりあえずスッキリするので、同じ職人仕事ならいかにも生ぬるい深作の『ジャコ萬と鉄』よりは面白い。ひたすらハイテンション演技のアラカンが一番の見もの、それだけで見て得した気持ちになる。三島ゆり子の手癖の悪い酒場の女、由利徹と大泉滉のやん衆コンビも楽しい。
三隅炎雄

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