どぅぐ

つばさのどぅぐのレビュー・感想・評価

つばさ(1927年製作の映画)
3.8
アカデミー賞制覇作戦始動ということで、一発目はやはり、これだろう。
第1回最優秀作品賞『つばさ』、原題『Wings』。

避けては通れなかったか、映画の黎明期さんよ。サイレント映画なんて、大学の授業で観させられた『戦艦ポチョムキン』以来だ。

オートで英語字幕が出る音読教材と見なせば、2時間くらい耐えられるだろうという算段で視聴してみた。これが意外に悪くない。

第一次世界大戦の荒波に翻弄されながら、恋心や熱い友情を育んでいくといった、わりかし通俗的な内容。
20年代と侮ることなかれ、戦争映像は、まるでNHKの特集でも観ているかのようなリアリティさ。編集技術と音楽もシナジーを成しパイロットの戦闘シーンはかなりの見応えがあった。
俳優、女優たちは、セリフがない分、喜怒哀楽を表情豊かに演技している。古臭いと言ってしまうのは簡単だが、それ以上に、クラシックの良さを感じれた。シリアスすぎないところもなお良し。

原点にして頂点。とは、さすがに言えないが、なかなか有意義な、古きを温め直すレンチン体験だった。
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