A ガッキーはかわいい.
B かわいいは作れる.
C ゆえにガッキーは作れる.
そんな三段論法で語れる一作です.
本作は一般に言われているとおり,全体的に練りが甘く深みが足りません.
学生が書いたかのような甘々なストーリーの連続です.
そう高をくくっていたら,私は王道の悲恋の展開に足をすくわれてしまいました.
冒頭で「ガッキーは作れる」と書いたのは,この王道の悲恋の展開を指しています.
この悲恋を「チープだ」と論ずる方もいるでしょうが,私は違うと思います.
言ってしまえば,ドラマや映画など,いわゆる韓流ものには,この悲恋が多くみられるためです.
一定の層はこの悲恋を受け入れたために,韓流ブームが起こったという事実を踏まえると,チープだとは言っていられないと私は考えます.
むしろ,全体的なチープさが王道の悲恋の隠れ蓑になっているとさえ私は思いました.
初見殺しの悲恋を評価し,ギリギリの3.0だと思います.