のり

天国と地獄ののりのレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
3.8
いやはや黒澤作の時代劇に劣らぬ高クオリティ。物語構成が素晴らしい。

前半は身代金をめぐる犯人との駆け引き。もちろん犯人に近づいていく後半も緊迫して面白かったけど個人的には前半の権藤の葛藤と決断が1番の見どころだった。

投資家たちの腐った権力争いとそんなことに全く縁のない貧しい人々。どこが天国でどこが地獄なのだろうか。タイトルの意味を考えさせられた。最後のシーンがその象徴だった。

60年代の日本の街並みはこんなもんなんだなぁと警部たちの長い追跡も楽しめた。街中でタバコ吸い過ぎ。ここは古き悪き時代って感じです笑。
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