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激怒のkojikojiのレビュー・感想・評価

激怒(1936年製作の映画)
3.7
ストーリー的には面白い。しかし、残念ながら法的な取り扱いが古くて、今の感覚ではありえないことが多く納得感がない。残念な映画だ。しかしそんな中でもフリッツ・ラングの力は充分感じられる。
#1325
1936年 アメリカ🇺🇸映画
監督: フリッツ・ラング
 
ジョウ・ウィルスン(スペンサー・トレーシー)は真面目な勤め人。許嫁のキャザリン(シルヴィア・シドニー)を愛していたが、お互いに貧乏なため、未だ結婚できなかった。
キャザリンは西部に良い仕事が見つかり、移転した。2人は別々に働いて貯えをした後、結婚する約束をした。
ジョウは仕事がうまくいき、車で彼女の住んでいる田舎町へ向かった。
しかし、途中彼は誘拐者の一味として逮捕されてしまう。
それを知った街の住人が激昴しリンチ団を組織してジョウが捕らえられている刑務所を襲撃した。

 なんと言っても逮捕が無謀すぎる。証拠もないのに突然の逮捕はあり得ない。警察は彼の主張を聞こうともしない。
 暴動は22人だけが捕まるが、何故22人なのかよくわからない。実際はまだたくさんいたはずだ。また、知事は選挙前で市民に嫌われることを恐れ、鎮圧の軍隊出動はしない方針を決めたが、この考えが暴動を起こしてしまうきっかけになったのに、それも問われそうにもない。
 ダイナマイトがたまたま投げ込まれたこと が彼の命運を分けることになるが、それもちょっと都合が良すぎる。
隙のないフリッツ・ラング作品だが、どうもこの作品は気になる部分が多すぎる。


2023.07.29視聴358
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