MINAMI

EUREKA ユリイカのMINAMIのレビュー・感想・評価

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)
4.8
青山真治監督

「一つだけ約束させてくれ。生きろとは言わん、ばってん、死なんでくれ。」

僕はこれまでに世界中が幸せになったらいいのに、なんて思った事はあまり無い。自分自身も幸せになりたいと思った事はあまり無い。てか、幸せとは?という話を突き詰めようと思ったら80年かかるので割愛。
少し前まではなにか大きな存在に憧れたりもしたけれど、でも、今はなんというか、よく分からないけど、過ごすということの偉大さを知ったように思う。誰かを想い、何かを考え、時に何にも考えずに、不幸せなことも起こればいい、嫌なことばかりでウンザリな毎日も、楽しい時間も、美しいモノも。そこに現れて、そこから消えて、間違いなんて存在しないし、正解なんて存在しない(ように感じる)。

いささか長いけれど、大大大傑作ですよ。
やり直し。日本列島やり直しなわけですよ。
「他人のために生きるっちゅうとは、できるとやろか」うーん、どうだろうなぁ。

トントンって2回壁を叩くシーン、あの音が頭から離れない。なんだか太宰治の「トカトントン」を思い出した。

車を運転して、海だか森だか山だか、どこか広くて大きな場所に行きたくなった。フラカンの深夜高速を聴きながら、”目的地は無いんだー、帰り道も忘れたよー”とか歌いながら、これから車に乗って出発します。(車持ってない)
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