EUREKA ユリイカの作品情報・感想・評価

「EUREKA ユリイカ」に投稿された感想・評価

初鑑賞。面白いが流石に長い。ヴェンダースっぽさは少し感じた。
じゅんP

じゅんPの感想・評価

4.6
そうか、これは闇だ。無尽蔵に溢れる無色の闇。

率先して死にたいとも思わないけど、生きたいかどうかはよくわからない。感情の現実感は薄らぎ、外殻は傷つける痛みにも傷つけられる痛みにも鈍くなりすぎてしまった。

闇に覆い尽くされて空っぽになった身体に従っても満たされることはなく、ピントが合わなくなった世界にずるずると引きずられ、長くも短くも感じないループが他人事みたく通り抜けていく。

たわいない話をしたり、飯食ったり寝たり、そんなことにいちいち温度があったなんて、ずっと忘れてしまっていたみたいだ。

押し潰されそうになったらまた帰ろう、あのやさしい場所へ。
シンプルだけど、強い
見ていてなんだかその場にいるような気分になった。

音も言葉も少ない

でも成り立ってる

人、を感じる映画だった
カツラ

カツラの感想・評価

4.2
音やセリフは少なく現代の世の中では中々体感できないスピードで物語は進む。
とても優しく肌に合う映画だった
宮崎あおい、役所広司は圧巻
ENDO

ENDOの感想・評価

4.5
事物の回転。メタファーなどない。梢の始まりと終わりの切り返し。廣瀬純氏のEUREKA評が素晴らし過ぎる。ポーの小説との対比。カメラを持って回転する視点の切り返しショットとしてカメラは内側に向かい登場人物を中心にぐるりと一周する。我々が世界を発見するのではなく、世界が我々を発見する。自我を超えた境地なのだと。木霊する咳は止み色彩は回復するのだ。
tiger

tigerの感想・評価

4.4
昨今のチャカチャカしたMV風の映画には絶対に表現できない領域がこの映画にはある。
やっぱり自分は「遅さ」や「緩やかさ」、「寡黙さ」や「現実をしっかりと記録しようとした撮影」にこそ「映画」を感じるんだなと思った。

「方言」が役者の芝居をより自然にみせている。

違和感があったのは音楽の使い方。歌詞のある音楽を使うのはどうなんだろう。まあ好みの範疇だろうけど。
共に生きるということ。
血の繋がりではない愛情、性の繋がりがない愛情のかたちをみた。
NUZOO

NUZOOの感想・評価

4.0
長いけど、全部思い返せるくらいには要素の多くない映画で見やすかった。シンプルで力強いストーリーと美しい映像に強度がある。


(黄色い)白黒映画、かつシネスコでほとんどの画がかなり効果的に設計されたショットだったのでかっこいい画だらけだった。
キャラクターが移動したりするシーンでカットを割らず引きの長回しで撮るのは実在感があっていい。ここぞというところで顔のアップ使ったりしてるのもハッとする迫力があった。特に宮崎将・あおい兄妹が画面に映るシーンは美しい映像が多い。草むらから顔を出す宮崎将の横顔とか。


人の罪がどこからきて人はそれとどう向き合うかっていうテーマにやさしさで答えていた…と思う。そこが頼もしかった。
akira

akiraの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

4人版イントゥザワイルド。もしくはサマリアに近い。素晴らしい世界体験。
最初のバスジャックシーンが兎に角衝撃。主役の3人の全てが変わったことが端的に示される。


運転手の沢井、中学生の直樹と小学生の梢の兄妹。彼らの岸辺の旅が始まる。

2019年6月。凄惨な殺人事件や自動車事故が立て続けに起こっている。毎度お馴染みの猟奇性や不条理を強調して不安を煽ったり、ループする「べき論」がメディアで取り沙汰されている。
園子温や黒沢清は、理不尽な物事にこそ、自分達が生きる社会の違和感が影絵のように映し出されていることを、90年代から表現してきたし、地下鉄サリン事件や東日本大震災で日本人はぬるま湯に浸かって貪り続けたエセ資本主義国家の土台はとっくに底が抜けていたことを実感したはずだった。村上春樹や森達也が地下鉄サリン事件を通して豊かな補助線を丁寧に引いてくれている。
2019年、「アキラ」の示した通り東京オリンピックが控えたこの国は、見た目だけクリーンな崩壊した惨状が広がっている。崩壊しているのは社会のシステムでも政治でもなく、人間の感情である。暖かく、愛おしい、損得勘定を軽蔑し、他者の気持ちを想像できるあの優しい気持ち。ユリイカのような優しい映画が忘れさられていないか?
玄関の切り返し、買物?から帰ってくる三人のチャリ、草から出る液、新しいバスの話を工事現場での車でするところ、バスに乗るふたり、グラサン、写真を撮られる役所広司、終盤に何度も去っていくバス、宮崎あおいが寝るときに髪をどかすしぐさとカレー?をフーフーするしぐさ
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