ポルりん

惑星大戦争のポルりんのレビュー・感想・評価

惑星大戦争(1977年製作の映画)
2.2
「宇宙戦艦ヤマト」をアレンジしたような話。


あらすじ

西暦1988年。人類は謎のUFO群の襲来により危機に瀕していた。人類の存亡をかけ、南海の秘密基地で建造されていた国連宇宙防衛艦・轟天は発進する。


海外で「スターウォーズ」が売れてるという事で急遽作った作品。
突貫作業という事で、時代を考慮しても色々とチープに思える箇所があり、ストーリーや設定、キャラクターの人間関係などに関しても同様である。

ストーリーはかなり映画版「宇宙戦艦ヤマト」に近いものがあり、ヤマトと同じく大体30分位で轟天も発進する。

「宇宙戦艦ヤマト」な場合は、発進してからガミラス星に行くまで色々な困難があり行くのだが、本作の場合は轟天が発進したらすぐに敵本拠地に着くという恐ろしいテンポの速さだ。

また、キャラクターも「宇宙戦艦ヤマト」と同じ様なキャラクターが多く、沖田艦長、古代進、森雪に至ってはそのまんまと言ってもいい。

ただ、私としては森雪もどきと古代進もどきの関係は素直に祝う事は出来なかった…。

森雪もどきの婚約者が唐突に、
「古代進もどき、俺に何かあったら森雪もどきを頼むぞ!!」
と、かなり分かりやすい死亡フラグを立てる。
まあ、これで森雪もどきと古代進もどきが悲しみながらもくっつくののかと思ったが、2人ともそんなに悲しんでいる様に見えず、何事も無いようにくっついてる。

いや、幾らなんでもそれはないだろ(#`皿´)
あまりにも婚約者が不憫じゃねーか!!
てか、本当は密かに浮気してじゃないのか!!

そういえば、本作の敵はかなりの戦力があるはずなのだが、敵戦艦の中はがらんとしており、20人もいないように思える。

また、本作は「宇宙戦艦ヤマト」だけではなく「スターウォーズ」に近い演出をしているシーンもあり、敵キャラクターにチューバッカのパクったようなデザインの奴もいる。当初本作のタイトルは「スターウォーズ」になる予定だったらしいが、「惑星大戦争」で本当に良かったと思う。

割りと悪い部分が目立つが、轟天の戦闘シーンはかなり良く出来ていると思う。特に敵戦艦とのバトルは中々のものだ。

監督が、
「時間があったら、スターウォーズの便乗ではなく、もっと色々な工夫が出来た。」
と発言していたが、恐らく本当なのだと思う。

少なくとも、本作にかなり近い作品である「SPACE BATTLESHIP ヤマト」よりは遥かに楽しめた作品であった。
ポルりん

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