ユウ

アイアン・ジャイアントのユウのレビュー・感想・評価

アイアン・ジャイアント(1999年製作の映画)
4.2
ブラッド・バード監督作品は好き嫌いが分かれがち。才能を持った人が一度は世間から見放される、あるいは天才が故に馴染めない主人公が登場しがち。『トゥモローランド』のフランク・ウォーカーはブラッド・バードの経歴とよく似ている。ぼやかしてネタバレするとかなりナルシストな感じになる。凡人を貶しているわけではないのだが才能がある前提での話なので選民主義的とさえ批判された。

本作はブラッド・バードがディズニーを退社してからワーナーでようやく撮れた作品。当時は公開規模が一大アニメ映画よりはやはり小さかったが、評価や口コミで隠れた名作となった。(その後ピクサーに召集され『Mr.インクレディブル』を撮る。)そして今や『レディ・プレイヤー1』や『スペース・プレイヤーズ』にカメオ出演するほどの認知度になった。

鉄の巨人の話だが内容はとってもミニマム。ある小さな町で出会った少年とロボットの友情の話。殺人兵器としておそらく開発されたのだろうロボットの夢はスーパーマンになること。役割となりたいものが真逆なのだがそこもギャグでは終わらせない作りになっている。そこで一番大切なメッセージが繰り出されるので是非チェック。このメッセージが一貫してブラッド・バードが唱える大切なことだと思う。
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